歯科衛生士コラム vol.3 ●歯肉炎改善例

2024.04.15

 今回、歯を磨くと出血するという患者さんのお話をしようと思います。

 お口の中を見てみると歯肉炎になっていました。歯肉炎とは歯と歯肉の境目にプラークが付着して、歯肉が炎症を起こすことを言います。赤く艶のあることもあり、磨くと出血しやすく、晴れて痛むこともあります。それが進むと軽度歯周炎に進行していきます。

患者さんは、出血があっても、あまり歯磨きをしなかったとこことです。意外に出血があると、磨かない方が良いと思われる患者さんさんも多いのですが、それは逆で磨いてほしいのです。ただ、間違った磨き方をしてしまうと余計に悪化してしまうので、注意しましょう。

 ではどうやって行うかを説明します。

第一に、歯茎のマッサージを行います。具体的には、人差し指の腹で歯茎をマッサージします。まずぐるぐると円を描きマッサージします。上の歯の場合は、上から下へ押し出す感じに、下の歯の場合は、下から上に押し上げる感じに、マッサージします。その時、指の腹には何もつけなくても大丈夫です(専用のマッサージクリームもあります)。

このマッサージが大切なのです。回数は1日何度でもOKで、時間も長ければ長い方がいいのです。力加減は優しく、痛みを感じないくらいです。

 次に歯ブラシをかけます。マッサージしてから、歯ブラシをかけるという順番を、必ず間違えないようにしてください。後日、患者さんの歯茎は良くなりました。

患者さんからは、マッサージがこんなに大切だとは思いませんでしたとの感想を、いただきました。

少し歯茎が重いとか出血したけどどこかわからない時などは、マッサージをしてみてください。

いがらしデンタルクリニック | 新橋 歯科
歯科衛生士 武藤