いがらしデンタルクリニック

港区新橋の歯科 いがらしデンタルクリニック|駅前徒歩2分の歯医者
東京都港区新橋1-9-1 北川ビル3F 
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コラムvol.1~vol.7


vol.1 ●保険で義歯をなかなか作ってくれない

vol.2 ●一本の歯の価値

vol.3 ●よい歯医者の選び方

vol.4 ●良い歯医者の選び方があるなら・・・

vol.5 ●お口の中はブラックボックス1

vol.6 ●お口の中はブラックボックス2

vol.7 ●お口の中はブラックボックス3

vol.8~14 vol.15~22

vol.5 ●お口の中はブラックボックス1


説明をあまりしない歯科医院で治療を受けた時、自分の口の中でありながら何が行われているのか判らない、つまり口の中がブラックボックスになった経験の持ち主は少なくないであろう。インフォームドコンセント(内容を説明して同意を得ること)も云われて久しいが、患者をこなすことに気がいって疎かになる場合も多い。治療を各論で考えた場合、ブラックボックス内で何が行われているか、または省かれているのかを知ることは満更意味の無いことではないだろう。まず取り上げたいのは根管治療、つまり根の治療である。歯が痛いという場合、虫歯(活きている)か、根の先(死んでいる、前の治療の予後不良)か、歯周ポケット(歯と歯肉の間の溝)に分けられる。虫歯が大きくて熱いものも冷たいものしみる場合、その程度を視診しながら保存不可能と判断した時、麻酔抜髄(活きている神経を取り除くこと)を行う。ここで痛みの程度は千差万別であるし、主観の問題でもある。私の場合抜髄する歯は原形を留めぬほど崩壊しているものが多い。少し欠けたくらいでは神経は抜かない。いやかなり欠けても抜かない。また点状で露髄(神経が出て出血すること)してもそのまわりの歯質が健全であれば良く消毒してセメントで覆い、予後を診てから保存治療をする場合も多い。直ぐに神経を抜くと言われたら、歯の形がどうなっているか患部を良く見せてもらい、納得が出来なければ治療を中断して他院に行くしかない。.誤解を恐れずに言えば冷たいものがしみる程度では抜髄の可能性は極めて低いのである。
抜髄とは如何に根管の先まで綺麗に神経を抜いて、そこを拡大し無菌状態にするかという治療である。そのためには根管長測定器が必須である.使い方次第では0.5mmのオーダーまで根尖に近づくことが出来る。根尖部に炎症が有るわけではないので、ある程度の拡大さえ出来たら根管を充填するのであるが、形態、太さ共に千差万別で、リーマー(拡大器具)で根管内を滑沢にするのが指技の見せ所。但し多少時間が掛かるので患者さんには嫌がられている。しかしここでめげてはいけない。予後が不良になればどんなに立派な上物も外さざるを得ないからだ。
既に根管の治療が施されていて噛むと痛かったり、根尖部が腫れてきた場合、レントゲンでそこに黒い影がある場合は被せ物やコアを外して感染根管治療になるが、前者との違いは歯が死んでいることと、根尖部に炎症があることである。根管内は汚染されているのが前提であるから根充剤や汚染された歯質を除去し殺菌性の強い薬を入れ、無菌状態を目指すのが主眼となる。根尖部に炎症が残ることも多く、期間が延びることもよくある。他の歯医者の尻拭きではあるが易きに流されぬよう頑張り所でもある。ブラックボックスの中身が少しは見えてきましたか。

ポリスマガジン 2007年9月号


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